構文精解の大意

英語構文〈B〉の大意 – 10 –

Lesson11

1. 研究によると,人々は現金で支払う時よりも,クレジットカードで支払う時のほうが,かなり多くの支払いをすることをいとわないということだ。いくつかの研究によると,それは2倍以 上にもなる。財布から紙幣を取り出して手渡す時,私たちは自分のお金が減ったということを感覚に刻みつける。しかしレジ係がクレジットカードを 読み取り機に通し,それを私たちに返す時,私たちはまるで何も支払っていないような感覚 を覚えるのだ。

 

2.リンゴが木から落ちるのを見るためには,木は見える所になければならない。リンゴが地面に落ちるのを聞くためには,聞こえる所で落ちなければならない。科学技術のおかげで,私たちはこうした限界をある程度は乗り越えることができる。鏡のおかげで,後ろにあるものを見ることができるし,マイクロフォンのおかげで,離れた場所で起こっている出来事を聞くことができる。しかし,こうした要素を考慮しても,それでもやはり知覚は思考とは異なる形で環境に依存しているのである。霧に覆われた物体や防音室に隠されている物体について思考することはできるのだ。

 

3.手書きは重要なのだろうか。

そんなことはない,と多くの教育者は言う。ほとんどの州で採用されている全米共通学力標準は読みやすい筆記を要求しているが,幼稚園と小学校1年生時のみである。その後すぐに,キーボードに習熟することが重視される。

しかし,心理学者や神経科学者が言うには,手書きを過去の遺物と決めつけるのは時期尚早であるらしい。(1)新たな証拠は,手書きとより広範な教育的発達との結びつきは根深いということを示している

(2)最初に手で書くことを学ぶと,子供たちはより速く読むようになるだけではなく,よりうまくアイディアを生み出し,情報を保持することができる状態であり続ける。言いかえれば,重要なのは何を書くかではなく,どう書くかなのだ

 

英語構文〈A〉の大意 – 10 -

LESSON 11

⑴     アメリカのすべてが理想的な状態にあるわけではないことは,アメリカ人の多くが百も承知だ。アメリカ文化の不穏で不愉快な面がなかったらいいと思っている。もっとも,何が原因でそうなったのか,また,どうしたら改善できるのかという具体策があるわけではない。道徳的および民主的価値の崩壊は目に見える形でもまた見えない形でも広まっており,われわれは常にその危険にさらされている。こうした危険にどう対処すればいいのか。

おそらく,最良の対策は,我々の価値観のうち,こうした危険をもたらすものを見直すことだ。価値観は,われわれが物事に対して抱いている興味と敬意の度合いを示すものだ。我々の価値観の狙いは,様々な目標を達成することである。

 

(2)    この『歴史』は,イギリス人とアメリカ人の共著である。いわば大西洋の真ん中から見ると,もしアメリカ人一人で書いていたら——その生まれついての偏見によって——アメリカの初期の歴史における根本的な問題のいくつかは,ここまで明確には浮かびあがらなかったのではないか。それは,生まれつき明白な偏見の持ち主という点ではアメリカ人に劣らないイギリス人が書いても同じだっただろうが。

 

(3)    つい先頃,私は数々のカラー写真が掲載された本を目にしていた。私には,その色は,粗雑で大げさに思われ,そのために写真の被写体は妙に気の抜けた,不自然なものになっているように思われた。出版業者は,その色は,実際のところ,全く正確なものだと言って本を擁護した。撮影および現像に使われた機材は人間の眼よりも繊細で忠実なものだと彼は言い張った。私には納得がいかなかった。不遜であると思うが,私としては機械の眼よりも人間の眼を信じたい。機械の方が私よりも優れていると納得させられることがあっても,今回に限っては,私は機械のものは好きになれない。この写真はやはり私には気の抜けた不自然なものに見えるだろう。ただ,まったく正確だというだけである。

 

 

※最後の

Dead accurate is just what they were.

と,Lesson 9 (3) の

But what I actually saw was Guido, …

whatを用いた強調表現(疑似分裂文)について,次回の授業(30日)で詳しく説明します。サテラインゼミ質問用紙で質問して下さった生徒さん,その時までお待ち下さい。

英語構文〈B〉の大意 – 9 – と授業中の発言の訂正

 Lesson 10

1. 世界で話されているすべての言語のデータベースであるエスノローグは,話す人が余りにも少ないために絶滅の最終段階にある言語が417あると主張している。カメルーンには,ルオ語を話す人は1人しかおらず,スウェーデンとノルウェーでピテ・サーミ語を話す人はほんの数人しかいない。かつては狭い孤立した地域で言語が盛んに用いられた地域でも,現在ではその外の世界と日常的に接触しない人はほとんどいない。世界的に認識されている言語を話すことは,このような接触がもたらす機会を最大限に活用することを望んでいる人々にとっては,明らかな利点である。

 

2.英語の綴りには,かなりの規則性があるが,全ての不規則性を排除することによって体系を改善できたなら多くの時間とお金を節約することができるであろうということには,誰もが同意するだろう。綴りの改革の提案は16世紀にまで遡ることができるが,改革を推進する中心的な運動はアメリカ,イギリスの両国で19世紀に始まった。スペリング改革協会はアメリカで1876年に設立され,イギリスのスペル単純化協会は1908年に設立された。それ以来,数々の提案がなされ,数々の工夫が施され,その一部はかなりの細部にまでわたっている。

 

3. 一方で,世界の漁獲量は1990年代半ば以降,年に約9000万トンにとどまってきたようだ。これはかなりの量ではあるが,世界の魚介類の消費に追いつくほどの量ではない。1960年代には一人当たり年間で10キロだったものが,今日では17キロ近くに上昇しているのだ。発展途上国の何百万人もの人々が中流階級の仲間入りをし,また魚類が美味しくて健康的なタンパク源だとますます考えられるようになっているので,この傾向は続くだろう。ワールドフィッシュセンターの事務総長であるスティーブン・ホールは,「天然物だけでは追いつかない。このギャップを何か他のもので埋め合わせなければならない」と述べている。

 

お詫びと訂正

本日,授業中に「来週は休みです」と断言しましたが,

休みは23日(木曜日)の間違いでした。ここに訂正してお詫びします。

お詫びのしるしに,「来週は休みです」と私にフェイクニュースを流した奴の頭をビール瓶で◎#*※★※♦(以下削除)

英語構文〈A〉の大意 – 9 -

LESSON 10

⑴  現代のテクノロジー革命が以前よりも急速に進んでいるというのはよく言われることだ。しかし,最近の出来事が一世紀前の歴史上の出来事に比べて詳細にわたって目にされるのに比べて,遠い過去の技術革新は詳細が欠けているぶん,進歩のスピードが遅く見える。したがって,テクノロジー革命が加速しているように見えるのは,遠近法による錯覚なのだ。実際,現代のバタバタした日常にもかかわらず,科学上の基本的な発見が大々的に科学技術に応用されて具体的な形をとり,人間生活に重大な影響を与えるようになるには,いまだに2〜3世代かかるのが普通である。

 

⑵  1960年代,バス業界の苦境は,週6日制から週5日制に移行したせいだと考える運転手が多かった。土曜日の稼ぎを失っただけでなく,運転手のなり手が激減した。映画界を脅かすテレビと,マイカーの普及が衰退の要因として指摘された。こうした変化が,人々がバスを利用しなくなった原因であることは確かだ。しかし,他にも同様に力強い要因が働いていた。交通渋滞の悪影響で,バスが時間通りに走らず,サービスへの信頼性が失われたのだ。乗客は停留所で長々と待たされたあげく,乗車してからも目的地に着くまでにさらに時間がかかるようになった。いらだった乗客は,まず車掌に暴言を吐き,乗務員の士気を下げる。次に,できることなら,二度といまいましいバスには乗るまいと誓った。

 

⑶     我々が地球と調和して生きていかなければならないということは新しい考えではない。我々が自然と調和して生きていこうとするのは,昔ながらの考えが蘇ったもの,すなわち我々がほぼ失ったものの再発見である。
最初の大きな文明が地球上に誕生して以来,我々が進んできた方向の基となってきたのは主として自己利益である。自然が従ってきた方向の確たる基となったのは生存の原則である。こうした原則に我々も従わなければならない。そうしないと,ほどなくして自滅への道を歩み,手の届くすべての生命体を道連れにするだろう。

 

次回和訳指定部分

LESSON 11

(1) 2カ所

l2 ~ l3  They wish that … otherwise,

l8 ~ l9  Perhaps the best way … give rise to them.

(2)

l2 ~ l6  certain of the … no less natural

(3)

l8 ~ l11  and, even were I convinced … what they were.

 

英語構文〈B〉の大意 – 8 -

Lesson9

(1)

現代の産業が世界の生態系にもたらしうる損害には我々全員が気づいているが,広く話されている言語が,他の言語や生活様式に及ぼす影響に気づいている人はほとんどいない。英語は世界中に広まった。中国語やスペイン語,ロシア語,そしてヒンディー語も同様に有力な言語となった。これらの言語がより力を持つにつれて,仕事や文化の道具として使用されることも多くなる。このようなことが起こると,少数の人々によって話されている何百もの言語が世界中で消滅する

 

(2)

もし私が,成功したいと望んでいる若い女性に自身の経験から助言するように頼まれたら,おそらく次のように言うでしょう。

あなたが人生で本当に成し遂げたいことが何なのか,よく考えなさい。何が最優先事項なのかをはっきりさせて,その他のことは,少なくとも当面の間は諦めること。あるレベルに達するまでは,芝居も映画もなし。

他とは異なる,完全に新しい,自分だけの最高のテーマを選びなさい。物理学で流行しているテーマがあるとすれば,たいてい,1000人の研究者がそのテーマに取り組んでいるでしょう。そんな状況は,1001番目の兵士としてその大軍に参加しても意味はありません。

 

(3)

実際に,物語を求め,創作するという傾向は人間性の一部に深く根ざしている。どこを見わたしても物語を目にする。よく知られた心理学の実験で,画面を動き回っている幾何学な図形の短いアニメーションを言葉で説明するようにと求められた人々は,図形に意思を持たせて,まるでその物体が意識を持った俳優であるかのように説明した。「赤い三角形が青い円を画面から追い出した」というように。

 

英語構文〈A〉の大意 – 8 -

Lesson 9

⑴  歴史上ほとんどの時代において,人は自分が行うことで自分であり続けてきた。つまり,仕事によって,自他ともに認めるアイデンティティーを身につけたのだ。経済的に発展途上にある昔ながらの社会では,なぜ働くのかとたずねることは,なぜ生きながらえているのかと聞くのと大して変わらないということもまた,心に留めるべきである

古代ギリシア社会では,機械的な労働は奴隷の仕事と決まっていた。労働は忌むべきものに他ならなかった。疲労,苦しみ,重荷などの言葉から連想される,きつくて厄介な仕事という意味合いを帯びていた。ギリシア人にとって,あらゆる肉体労働は退屈な重労働だったのだ。

⑵  第二のモーツァルトとまでは言わない。しかし後に分かったことだが,彼はひとかどの人物で,モーツァルトに近い才能に恵まれた子供だった。それに気づいたのは,ある初夏の朝のことだった。わたしは西向きのバルコニーで,暖まった日陰に座って仕事をしていた。グイードとロビンは,階下の,柵で囲われた狭い庭で遊んでいた。仕事に熱中していたため,静けさがかなり続いた後になってはじめて,私は子供たちが珍しく物音をほとんど立てていないことに気づいた。叫び声も,駆け回る足音もしない。ただ低い話し声が聞こえるだけだ。子供たちが静かなのは,何か楽しいいたずらに夢中になっているときだということは,経験から知っている。わたしは椅子から立ち上がり,手すり越しに子供たちのようすを眺めた。水遊びか,焚き火か,泥んこ遊びにでも興じている姿が見えるものと思っていた。しかし私が実際に目にしたのは,燃えさしの枝を手にしたグイードが,小道の平たい敷石の上で,直角三角形の斜辺の平方は,他の2辺の平方の和に等しいことを説明している光景だった

⑶     最も賢明な人間の一人であり,一貫して自らの英知に従い生きたスピノザは,次々 に起こる目の前の出来事を「永遠の相の下に」認識するよう人々に助言した。それができる人は,できない場合と比べて,辛い現在がはるかに耐えられるようになる。辛い現在をほんの一瞬と見なすことができる。 つまり,いずれは解決される不和,いつかは抜けるトンネルであると。怪我をした子供は,まるでこの世には悲しみしかないかのように泣くが,それは頭の中に現在のことしかないからだ。スピノザから英知を学んだ人は,苦しみに満ちた生涯ですら,一生における一時的な瞬間と考えることができる。そして,人類自体も,そのはっきりとはわからない誕生から,いつとは知れない絶滅日に至るまで,宇宙全体の一生からすれば,取るに足らない出来事にすぎない。

英語構文〈B〉の大意 – 7 -

Lesson8

(1)

特定の方言,あるいは方言の集団は,他の方言よりも高い地位を持っており,私たちが普通「言語」と呼んでいるのは,このような方言なのだ。しかし,この高い地位は問題となっている方言の本質的な性質とは何の関係もない。他の方言と比べて,より美しいわけでも,より論理的なわけでも,より歴史があるわけでもない。その高い地位はその使われ方と,それを使う人々に由来する。これらの方言はたいていの場合,教養のある人々や上流階級の人々によって用いられ,国の公的機関や教育で用いられ,書き言葉が存在し,標準化されている。「言語」という言葉は,公式に認められた方言に私たちが付与する,社会的かつ政治的な呼び名である。よって,方言の地位について同意が見られないと,その対立は必然的に政治的なものになる。

 

(2)

元々はアイルランドのダブリンにあるビール会社の名前にちなんでいる,ギネスブックの初版は1955年に売り出され,今では毎年出版されている。その本には,多くの驚異的でユニークな世界記録が収められている。たとえば,現在生きている,身長の点で最も小さな犬はミラクル・ミリーという名のプエルトリコのメスのチワワで,2013年2月21日の時点では9.65センチしかなかった。アメリカのロッキー・ロビンソンは,2010年9月25日にバイクでの最高記録を破り,平均速度605.697キロをマークした。読者は様々な分野の世界一の記録を調べることができるだけではなく,独自の記録を樹立しようとすることもできる。審査員がこれらの様々な種類の記録を特定し認可するためには,客観性が絶対に必要である一方で,倫理的問題や安全上の注意も考慮しなければならない

 

(3)

ユネスコ世界遺産とは,世界遺産委員会によって,類まれな普遍的な価値があると考えられる場所である。2012年の9月現在で,ユネスコ世界遺産の総数は962にのぼり,それにはアメリカのイエローストーン国立公園やオーストラリアのグレートバリアリーフ,ロシアのバイカル湖のような非常に有名な観光地が含まれている。この委員会は,文化面または自然面で極めて重要な場所の特定と保存を奨励している。歴史的な建造物や建物も含まれる。たとえば,平泉の歴史ある寺,庭,そして考古学的な史跡は2011年に東北地方の最初の世界遺産となった。小笠原諸島も2011年にリストに加えられた。時に東洋のガラパゴスと呼ばれる小笠原諸島は,極めて独特で稀な生態学的かつ生物学的進化の過程という,同委員会の基準を満たしている