【合格体験記】特別長編:全国模試600満点中15点から神戸外国語大学合格(からの慶応大学大学院)(その3)
浪人生は一度負けた人間だ。人生で初めて高校生でも大学生でもない、つまり社会的ステータスが無くなる時期である。これは繊細な人ほど気になり、自虐の種になる。志望校に受かる保証も無ければ来年どこで何をしているかもわからない。情緒不安定な時期でもある・・・。そんな中、ある先生が言っていた。「君らは今、駅のプラットフォームに佇んでいる。行先のわからない電車に駆け込み乗車をするよりも、一年間、しっかり考えて自分で行先の決めた列車に乗車してください」って。
またある先生が言った。「『理解する』という英単語はunderstand。つまりunderとstand。「下に立つ」というのが本質的な意味なんだ。人を理解するには上から見下ろしてもわかならい。人の下に立って初めて理解することが出来る。君たちは今、どん底にいるかのように感じているかもしれない。でもその経験は後に非常に大事な意味をもつようになる。だから逆に僕はおめでとうといいたい」。
「予備校」とは受験に必要な小手先のテクニックだけを教えるところだと言われていた。しかし僕は予備校講師からもっと人生にとって大切な根本的なことを学んだ・・・。(続く)